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ミュージック・ペンクラブ/2009年1月号
Popular ALBUM Review |
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「君こそすべて~デイヴィッド・フォスター&フレンズ ライヴ/デイヴィッド・フォスター・アンド・フレンズ」
(ワーナーミュージック・ジャパン/WPZR-30302/3)*CD+DVD アメリカを代表するプロデューサーのひとりであり、またコンポーザーとしても数々のヒットを送り出してきたデイヴィッド・フォスターが20ユ08年5月にラス・ヴェガスで行ったコンサートの模様をCDとDVDに収めたもの。DVDは未見だが、これまでの彼の足跡を振り返る催しとあって、セリーヌ・ディオン、ケニー・G、ボズ・スキャッグス、ピーター・セテラ、ジョシュ・グローバン、アンドレア・ボチェッリ等々、競演陣も豪華そのもので、曲目もお馴染みのメロディーがずらり。デイヴィッドの華麗なサウンドに彩られたドラマティックな歌唱の数々は極上のコース料理を食べた後の満足感にも似た贅沢な味わいだ。(滝上 よう子) |
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「24時間/トム・ジョーンズ」(EMIミュージック/TOCP-66849)
おそれいりやのクリヤキン!(ふるっ)。御大トム・ジョーンズがいかに現役で先端を行く存在なのかを強烈に印象づける新作。‘アイム・アラ~イヴ!’と叫んで始まる冒頭曲(トミー・ジェイムス&ザ・ションデルス1969年の楽曲)からして生気、いや精気に満ちて思わず身震い!と思えば続く2曲目はコロッと1960年代後期のほの甘いR&B風。これはいい!この曲に抱きしめて欲しい♪って思うぐらいでホロリ。しかもこれが1st.シングル曲とは素晴らし過ぎ!昨今のエイミーワインハウス、ダフィー、アデルなどヴィンテージ?な音作りで売れた若手が束になっても敵わぬ堂々たる歌いっぷりにも惚れ惚れ。時空もジャンルも超越して24時間歌い続ける?パワフルな御大は68歳!(上柴 とおる)
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「ドゥ・ユー・ノウ/ジェシカ・シンプソン」(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/EICP-1082)*期間限定DVD付 EICP-1080~81
ポップ・シンガーとして、また女優として、全米を代表するセレブであるジェシカ・シンプソン。近年はゴシップ面での話題が先行していたが、この2年ぶりとなるオリジナル第5作では、自身のルーツであるカントリー・ミュージックへチャレンジ。収録12曲中8曲を、ナッシュヴィルの著名ソングライターたちと共作。ここ数年間の傷心を乗り越え、現在の心境を飾り気なしに吐露したこの作品で、アーティストとして一皮剥けたようだ。シャナイア・トゥエインやフェイス・ヒルに通じるポップなコンテンポラリー・カントリーもまた、彼女の声質に合っていると思う。ボン・ジョヴィやジュエルらの新作と共に、カントリーに親しむきっかけになることを望みたい。(森井 嘉浩)
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「808s(エイト・オー・エイツ)&ハートブレイク/カニエ・ウェスト」
(ユニバーサル ミュージック/UICD-9058)
目下のところ、R&B/ヒップホップで最強の影響力を誇るカニエ・ウェストの新作だが、なんと今回はすべて歌をとるという内容で、カニエ自身のラップは一切なし。ここ5年で未曾有のサクセスを手中にしたカニエだが、その裏で経験していた悲しみを作品化したのが本作の内容で、ローランド808というある意味で原始的な機材を使ったサウンドはどこまでも切なく、悲しみを歌い上げていく。特に冒頭2曲は2008年を代表する名曲といってもいい内容になっている。(高見 展)
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「サーカス/ブリトニー・スピアーズ」(BMG JAPAN/BVCP-24152) 意欲作ながらチャート的な苦戦を強いられた前作『ブラックアウト』のイメージを払拭するためか、わずか1年で完成させたこの最新作はから、早くもシングル「ウーマナイザー」が全米No.1に輝くなど、チャート・バスターズとしての底力を発揮、スーパー・アイコンが過去の存在ではないことを実感させる。文句無しのヒット・ポテンシャルだ。ザ・アウトサイダーズやドクター・ルーク&ベニー・ブランコら、新顔を中心にセレクトしたプロデューサー陣の起用が功を奏したともいえるが、1年で巻き返すのは他のディーヴァには出来ない芸当だ。一時傾倒していたR&B的な部分もさることながら、テクノやユーロ・ポップ、フォーク風のヴォーカル・ナンバーにも魅力を発揮。もしかすると、アメリカのミュージック・シーンの流れを変える作品になるかも。(村岡 裕司)
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「ソウル/シール」(ワーナーミュージック・ジャパン/WPCR-13284) 1990年代に「クレイジー」や「キッス・フロム・ア・ローズ」といった大ヒットを放ちグラミー賞も獲得しているイギリス出身のシールがタイトル通り何と全編ソウル楽曲のカヴァー集を発表。ナイジェリア人とブラジル人を両親に持つ黒人シンガー/ソングライターであるシールは先鋭的なハウス・サウンドで世に出たというイメージがあるだけにこの先祖返りな新作は意外な印象もあるのだがこれまた意外なほどに?いい味を醸し出している。デイヴィッド・フォスターの制作(Prod&Arr)で音的にはちょっと小奇麗にまとめられ過ぎな気もするが、全12曲中アル・グリーンとインプレションズが各2曲ずつと選曲の面では‘偏って’いるのがなぜか嬉しい♪(上柴 とおる)
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「カイリー・ミノーグ/ブームボックス~カイリーズ・リミキシーズ2000-2009」(EMIミュージック・ジャパン/TOCP-66839)
復帰第一作となる『X』(2007年)に続く新作は、現在所属するパーロフォン時代のヒット曲のリミックス集だ。マライアやマドンナ、ブリトニーに共に、彼女のヒット曲はクラブでも非常に人気があり、CDカップリング用やプロモ用に様々なリミックス・ヴァージョンが存在する。「スロウ」のケミカル・ブラザーズを筆頭に、キッド・クレームやデス・メタル、ビーニー・マティーニなど、クラブ・シーンの前線に立つリミキサーを起用したこれらのレア音源は、カイリーと最新のサウンドの相性の良さを実感させる優れた内容だ。ツアーで披露されたアルバム未収録曲「ブームボックス」も収録。日本で企画されたアルバムだが、ワールドワイドで発売となった話題の一枚だ。(村岡 裕司) |
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「ハニーサックル・ウィークス/サブマリンズ」
(テイチクエンタテインメント/TECI-24542) 親近感たっぷりのメロディーがキュートで甘い歌声(著名な米作家F・スコット・フィッツジェラルドの曾孫でもあるブレイク・ハザード♪)を伴って全体を包み込んでくれる。エレクトロ&ギター・ポップ+アコースティック感覚。どれもこれも1960年代からポップスに慣れ親しんだ耳にはすんなり入り込んでくる。男女ユニットとしては今、ザ・バード&ザ・ビーと共に大のお気に入り♪この新作リリースに先駆けて収録曲の「ユー・ミー・アンド・ブルジョアジー」がiPhone 3GのCMに起用されたが、こういう知的で良質なポップ作品はもっともっと世にあふれ出て欲しいところ。サブマリンズよ、大きく‘浮上’せよ!(上柴 とおる) |
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「キャデラック・レコーズ/VA」
(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/SICP-2076)
12月5日からアメリカ公開されている映画『キャデラック・レコーズ』のサウンドトラック。アメリカのポピュラー音楽、とりわけブルース/リズム&ブルース発展に大きな貢献を果たしたシカゴのチェス・レコードをフィーチャーしての音楽&エンタテインメント作品(ということだが、我が国では来年以降の公開予定ということで未見)。ビヨンセがエッタ・ジェームズ役で出演。もちろん、チャック・ベリーやマディ・ウォーターズも登場。チェス・サウンドはブリテッシュ・ロックのルーツでもあり、キース・リチャーズ(マーク・ボナン)も・・。サウンドトラックのプロデュースはそのキースとも親交のあるスティーヴ・ジョーダン。チェスの名作が次々に楽しめる、映画公開よりひとあし早くサントラを味わっていただきたい。(Mike M. Koshitani)
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「マンマ・ミーア!/ザ・ムーヴィー・サウンドトラック」(ユニバーサル ミュージック/UICP-1102) *DVD付デラックス・エディション:UICP-1103)
1999年にロンドンで初演されて以来、日本やアメリカを含む世界各国でリリースされているメガ・ヒット・ミュージカルの映画版が完成。そのサウンドトラックとなるこのアルバムは、ヒロインのメリル・ストリープやピアース・ブロスナン、コリン・ファースなど、アメリカやヨーロッパの映画で活躍する人気スターたちが、アバ・ナンバーを楽しそうに歌っている。メリルが名曲「ザ・ウィナー」を熱唱していたり、ブロスナンが映画用に加えられた「ホエン・オール・イズ・セッド・ダウン」をしんみり歌っていたりと、お楽しみ満載。「ダンシング・クイーン」や「ヴーレ・ヴー」といったマストのダンス・ナンバーもしっかりフィーチュアされている。先行リリースされた通常盤に加えて、1月28日にデラックス・エディションも発売される予定だ。(村岡 裕司)
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「シュガー・マウンテン・ライヴ・アット・カンタベリー・ハウス・1968/ニール・ヤング」(ワーナーミュージック・ジャパン/WPZR-30318~19)
23回目の誕生日(初ソロ作のアメリカでのリリース日だったはず)の3日前と2日前、ミシガン州アンアーバーで収録されたアコースティック・ライヴ。2トラックのレコーダーに残されていた音源が、近年熱心に取り組んでいるアーカイヴス・シリーズのひとつとして日の目を見たものだ。発売順では第3弾となるものでありながら、シリーズ番号は「00」となっているところが、いかにも彼らしい。バッファロー・スプリングフィールド時代の曲を中心に、『ニール・ヤング』から5曲、さらには『アフター・ザ・ゴールドラッシュ』に収められることになる「バーズ」も歌っているという構成で、ともかく、ソロとしての出発点のニールを記録したきわめて貴重なライヴといえるだろう。多少ウケ狙いが過ぎるかなと思われるMCも微笑ましく、しかもその内容は、少年時代のバイトの話やギターのチューニングまで及んでいて、こちらもまた貴重なもの(日本盤には詳細な訳がつくとのこと)。通常盤のCDと、同内容を高音質化したDVD(ライヴ映像ではない。念のため)のセットでのリリースとなる。(大友 博)
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≪レジェンダリー・ギタリスト・シリーズ~チェット・アトキンス≫(BMG JAPAN)
「ミー・アンド・ジェリー&ミー・アンド・チェット/チェット・アトキンス&ジェリー・リード」(BVCM-35542)
「トラヴェリング・ショー/チェット・アトキンス&マール・トラヴィス」(BVCM-35543)
「リフレクションズ/チェット・アトキンス&ドック・ワトソン」(BVCM-35544)
「チェスター・アンド・レスター&ギター・モンスター/チェット・アトキンス&レス・ポール」(BVCM-35541)
「チェット・アトキンス、ビートルズを弾く」(BVCM-35545)
「日本の詩」(BVCM-35546) チェット・アトキンスというギタリストは、1940年代の後半にカントリーのレコーディング・アーティストとしてスタートをきった当初からジャズやブルースはもとよりクラシックをも取り入れた、ジャンルを超えたギター・スタイルに精通し、精緻かつ英知にたけたギター世界を構築してカントリー・ギター全体をリードしてきました。加えて、ワウワウやエフェクターを考案し、駆使して未知のサウンドを開拓、カントリーの枠を拡大してそれまでカントリーに関心を持たなかった人々にアピールしてカントリー音楽そのものの進歩、発展に大きく寄与してきたまさに伝説のギタリスト、ミュージシャンです。
今回、伝説のギタリスト・シリーズとして発売されたチェットの6枚のアルバムは、100枚を超える膨大なアルバムの中からギタリスト、チェットのエポックメーキングといわれている1970年代、まさに伝説として語り、聞かれ継がれてきているものです。
1970年代のチェットはRCAの重役、ビジネス・アーティストとしてRCAナッシュヴィルのすべてに采配を振う傍ら自身のギター・キャリアに重大な影響を及ぼしたギタリストやミュージシャンとのセッションを画策してはレコードに記録する作業に没頭していた時代でもありました。それは、60年代初めに自身がスカウトし、エルヴィスの「ギター・マン」で類いまれなギタリスト、シンガー/ソングライターとして名を成したジェリー・リードに始まり、チェットの若き日のギター・ヒーロー、マール・トラヴィス、フィドラー、ジョニー・ギンブルとのアトキンス・ストリング・カンパニー、クラシック・ギタリスト達とのファースト・ナッシュビル・ギター・クワルテット、ブルーグラス、フォーク、オールド・タイム・カントリー・ミュージックのギター奏法の改革者ドック・ワトソン、そしてマールと同様の若き日のヒーロー、レス・ポールといった人達とのセッションでした。
60年代、70年代に影響を与えた唯一のギタリストとチェットにいわしめたジェリー・リードとのセッションは、グラミー受賞アルバム『ミー・アンド・ジェリー』(70年)とジェリーのアルバムに参加した『ミー・アンド・チェット』(72年)。今回の発売にあたって2枚のアルバムを一枚に収めることによって、単独で聞く以上に2人の異なるスタイルが鮮明となり、加えて絶妙なジャム・セッションの妙が堪能できる理想的なアルバムになっています。
ロカビリー・ギターに不可欠なギャロッピング・スタイルの権化、マール・トラヴィスとの『チェット・アトキンス&マール・トラヴィス』(74年)は、チェットが師と仰ぐマールとのブルース、カントリー・セッション。マールこそはチェットにレス・ポールと共にギターを弾く喜びと創造するミュージシャン・マインドを教示、衝撃を与え、オリジナル・サウンドとスタイルの追求を喚起させることになった最大の影響者として知られています。いま、カントリー・ギターは華麗に過激に技巧の限りを尽くしロックやポップへも大きな影響をあたえていますが、失われたカントリー・スピリッツあふれたカントリー・ギターの欲求にかられたとき僕は、このアルバムで溜飲を下げています。
ドック・ワトソンとの『リフレクションズ』(80年)はフラット・ピッキングのドックとフインガー・ピッキングのチェットによるオールド・タイム・フィドル・チューンを中心にしたギター・バトル。ドックの早弾きもさることながら、チェットの意表を突く洗練されたアレンジとフレーズの多彩さはいつ聞いてもただただ驚くばかりです。
レス・ポールとのセッションは2枚。1枚はグラミー受賞した『チェスター・アンド・レスター』(75年)。もう一枚はグラミー受賞の喜びをのなかで作られた『ギター・モンスター』(77年)。レスとのセッションは、マールと共にチェットがギタリストとしての区切りとしてどうしてもやりたかったものだったといわれています。このアルバムから聞こえてくるものは、チェットというギタリストはたとえ、身を置くジャンルが違っていても、また音楽性においてもレスとはまったく異質だけれど、誰よりももっとも本質的にレス・ポールの道を歩いてきたギタリストだということです。
ビートルズのジョージ・ハリソンのギター・ヒーローがチェットであったことはあまりにも有名ですが、『チェット・アトキンス、ビートルズを弾く』(66年)は、ビートルズ全盛時代の66年にチェットがカントリー風に、極上のイージーリスニング風にアレンジして聞かせたビートルズ名曲集です。ちなみに、ジョージのギターはグレッチのチェット・アトキンス・モデル-カントリー・ジェントルマンだったことを思い重ねながら聞くと味わいもまた格別ですね。
6枚目のアルバムは、まだ売れ続けていると言われる日本の歌を集めた『日本の詩』(73年)。チェットが60年代にスキーター・デイヴィス、ブラウンズ、ハンク・ロックリン達と來日したときの日本の印象にインスパイアされて録音されたギター・アルバム。日本人が忘れかけていた音楽の原風景が蘇ってきます。(島田 耕)
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「ディア・シナトラ/マイケル・ファインスタイン」
(ユニバーサル ミュージック/UCCO-1062) マイケルの前作ではちょっと失望したが、今回のアルバムは、素晴しいの一語。アメリカン・ポピュラー・ソングの歌い手全般に大いなる影響を与えたシナトラへ敬意を表してのトリビュート。ネルソン・リドル、ビリー・メイを連想させるビル・エリオットの編曲指揮によるオーケストラで1950年代のキャピトル時代のシナトラを彷彿とさせる。といっても歌はあくまでもマイケル自身のものだ。研究家の彼らしく、“もし、シナトラが、このヴァースを知っていたらモといった“ひねりモをそこに入れている。「ザ・セーム・ハロー、ザ・セーム・グッドバイ」「ハウ・ロング・ウイル・イット・ラスト」などの選曲は、彼ならではのものだろう。何度も聴きたくなるアルバムだ。(高田 敬三)
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「グルーヴィン・フォワード/守屋純子オーケストラ」
(スパイスオブライフ/SOLJP-0009) 作・編曲、ピアニストで、才媛のほまれ_い守屋純子の新作である。彼女は2005年度第18回ミュージック・ペンクラブ音楽賞/録音・録画作品賞(日本人アーティスト)を受賞、さらに同年セロニアス・モンク・コンペティションの作曲部門で受賞している。今回の新作は10曲中8曲が彼女のオリジナルだが、その中にミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞した記念に、本会に捧げて書いた「ワン・フォー・ザMPCA」が収められているのも注目される。アップ・テンポのホットな快作だ。ほかにモンク作曲の「ウェル・ユー・ニドント」や「ビューティフル・ラブ」なども演奏しているが、オリジナルも含め、カラフルなひびきとリッチなサウンドが聴きもので、名手たちのソロとアンサンブルの交差がスリリングだ。ドライブ感とスイング感を大切にした彼女の作・編曲はますます充実してきた。(岩浪 洋三)
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Popular ALBUM Review |
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「プレイズ・プッチーニ/アンドレア・パガーニ」(モジョ・レコーズ/HNCM-10001) ローマ出身のジャズ・ピアニスト、アンドレア・パガーニがプッチーニのジャズ化に挑んだ。ジャズ演奏家がクラシカル・ナンバーを取り上げる事はさして珍しくはないが、アルバムをまるまるオペラ作品、しかも一人の作曲家でまとめたものは初めてではなかろうか。オペラにはあまりなじみが無いという人でも「ある晴れた日に~蝶々夫人」くらいは口ずさむ事ができる。ここではあの重厚な旋律がクァルテット編成のクールな響き、MJQにも一脈通じるサウンドへと変貌する。「星は光りぬ~トスカ」「誰も寝てはならぬ~トゥーランドット」「冷たい手を~ラ・ボエーム」など11曲にオリジナル2曲を加えた13曲を収録。前作「イタリア物語」できかれたレギュラー・トリオにヴィブラフォン奏者のマレオ・パカッソーニが加わり、時にマリンバにもちかえながらメロディアスな演奏を展開するのが印象的だ。(三塚 博)
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Popular DVD Review |
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「レス・ポールの伝説」
(ポニーキャニオン/PCBP-11703 *コレクターズ・エディション:PCBP-51703) 夏に公開された映画『レス・ポールの伝説』がDVDとして登場した。レス・ポールは音楽家、ヒット・メイカーとしてだけでなく新たなエレキ・ギターを生み出したり、新録音技術を発見したりと様々な角度からでアメリカのポピュラー・ミュージック発展に貢献し、ロック・ギタリストの憧れの存在でもある。そんな彼の偉大さをじっくりと伝えてくれる秀作だ。現在でも元気に演奏し続けている。その魅力的な演奏は多くのミュージシャンからリスペクトされている。オープニングでは≪レス・ポール&キース・リチャーズ共演フル・ヴァージョン≫が楽しめる。2000年3月28日、ニューヨーク/イリディウム・ジャズ・クラブでのセッションから「Blues In A」。ローリング・ストーンズ・ファンも大注目!(Mike M Koshitani)
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Popular DVD Review |
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「ライヴ・フロム・フィラデルフィア 1980/ポール・サイモン」
(ヤマハ・アトス・ミュージック・アンド・ビジュアルズ/QABB-50005) 1980年、39歳の誕生日(10月13日)に、ポール・サイモンはコンサートを行った。ペンシルヴァニア州アッパーダービーのタウン・シアター。彼の終始にこやかな表情と和やかな雰囲気が印象的だ。サイモンといえばアメリカ屈指のシンガー/ソングライターだが、依然としてサイモン&ガーファンクルのイメージを持ち続けるファンも少なくない。まだ若さを保った彼は歌声も艶やかなこのDVDは、その意味でも格好のものと言えよう。自身のアクースティックな魅力と、当時フュージョン界の雄だったスタッフをバックにしてのコラボもよく、好演を繰り広げる。発表直後の映画『ワン・トリック・ポニー』からの曲を中心に代表曲を次々に歌い、S&G時代の「ボクサー」「サウンド・オブ・サイレス」のアクースティック・ヴァージョンを淡々と歌うシーンも心に残る。(鈴木 道子)
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Popular BOOK Review |
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「ロバート・ジョンソン クロスロード伝説/トム・グレイヴズ著 奥田祐士・訳」
(白夜書房) 20世紀のアメリカ・ポピュラー・ミュージックを語る上で決して忘れることは出来ないブルースマン、ロバート・ジョンソン。27歳でこの世を去り、残された作品は29曲と少ないが、そのひとつひとつがその後の歴史を大きく変えていく。彼の生と死のミステリアスなポイントに焦点をあわせながら、偉大なる音楽性や多くのミュージシャンに影響を及ぼした史実がしっかりと記されているのが本書だ。ブルースやロックのファンのみならず、幅広い音楽愛好者に熟読していただきたい。本書に、小出斉さんの≪日本版特別ディスコグラフィー≫が加えられているのは嬉しい。そんなディスコグラフィーを参照にしながら、同時リリースされたデジタル・リマスターの『コンプリート・レコーディングス』(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/SICP-2093~5)もじっくりと味わいたい。同アルバムのライナー・ノーツはロバート・ジョンソンをこよなく愛するキース・リチャーズやエリック・クラプトン。(Mike M. Koshitani)
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Popular BOOK Review |
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「原田和典のJAZZ徒然草 地の巻」(プリズム) ディスクユニオン、およびミュージックフィールドのホームページに連載されている「原田和典のJAZZ徒然草」を大きく加筆修正したものに、多数の新規原稿を加えた1冊。よって単なるウェブの書籍化ではない。筆者が取材先で撮ったライヴ写真もいっぱい載っているし、CDもコメントつきでたっぷり紹介されている。登場人物はジョン・ウィリアムス(50年代にニューヨークで活動したピアニスト)、ロニー・ヤングブラッド、ワーデル・グレイ、トニー・マラビー、ニルス・ペッター・モルヴェル、ジョーイ・バロン等。もちろんジョン・コルトレーン、チャールズ・ミンガスなど有名ジャズマンも紹介されている。値段も1050円と手ごろで、ページ数、文字数の多さの割には重くないので持ち歩きにも便利だ。アマゾンやディスクユニオン各店でも購入できる。(原田 和典)
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Popular CONCERT Review |
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「エーツー」 10月11日 高円寺/無力無善寺 エーツーは結成12年を迎える女性二人組アカペラ・ユニットである。インディーズからCDやDVDを出しており(中野の『タコシェ』他で入手可)、人気者だ。この日のライヴもかけもち。「円盤」出演を終えて「無力無善寺」にあらわれた。とにかくオリジナル曲を立て続けに歌って踊る。MCはほとんどない。音楽家は音楽に集中すべきだという考えがあるのか、それとも、自分たちは歌声だけで観客を魅了できるという自負があるのか。とにかくエーツーのライヴはすがすがしい。長く活動を続けているユニットの以心伝心感というか、いいところが実に自然に出ている。だから繰り返し見たくなり、聴きたくなる。「あなたにスキンケア」は聴けなかったが、ラストを飾った「初恋ミルフィーユ」は、おそろしくエモーショナルな名唱だった。(原田 和典)
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Popular CONCERT Review |
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「ニルス・ペッター・モルヴェル」11月13日 Billboard Live TOKYO ノルウェーのトランペッターが自己のトリオを率いて来日。ニルスは2002年の第1回東京JAZZの大舞台で、音楽監督のハービー・ハンコックとジャム・セッションで共演し、鮮烈な印象を与えた。当夜のステージはフューチャー・ジャズのアイコンとなったニルスのオリジナルなスタイルで、東京を北欧色に染め上げてくれた。クールなサウンドで自分流の空気を醸成し、徐々にビート感を表出。強烈な音圧によってクライマックスを作る起承転結を何度か続けるスタイルに、物語性を重視するニルスの音作りのポリシーを改めて感じた。キーボードとラップトップも使用するニルスには、従来のトランペッター像は当てはまらないが、これぞ新時代ならではのサウンドを披露してくれたのが収穫。最新作『リ・ヴィジョン』でその世界を体感してほしい。(杉田 宏樹)
Photo by Masanori Naruse
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Popular CONCERT Review |
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「キャロル・キング ウェルカム・トゥ・マイ・リヴィングルーム・ツアー ジャパン2008」 11月22日 東京国際フォーラム ステージ下手にはグランド・ピアノ一台、上手にはありふれたソファとテーブル。派手な照明も演出もない、まさに彼女のリヴィング・ルームに招かれ名曲の数々を聴くというコンセプトそのままのステージだった。大ヒットアルバム『つづれおり』収録曲を中心に、数多くのヒット曲のセルフカバー、さらには最新アルバム『ラヴ・メイク・ザ・ワールド』収録曲まで、メドレー曲も含めるとじつに30曲近くを熱唱。ピアノの弾き語りを中心とした静かなステージだったが、「チェインズ」「ナチュラル・ウーマン」、アンコールの「ロコモーション」などでは手拍子やコーラスで会場が一体となった。ときにギターも手にし、MCには日本語も交え、66歳という年齢をまったく感じさせないとてもキュートなキャロル・キングの魅力を堪能させてもらった。(広田 寛治)
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Popular CONCERT Review |
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「マーティン・テイラー」 11月25日 COTTON CLUB 多重録音によるソロ・ギター・アルバム『ダブル・スタンダード』とバンド編成による『フレターニティー』を国内同時発売したマーティン・テイラーが待望のクラブ出演をおこなった。しばらく大きな場所でのプレイが続いていただけに、彼のギターから溢れる生音、舞うような指使いを間近で楽しめるのは本当にうれしいものだ。椅子に座ってクラシック・ギタリストのようなフォームで弾くマーティン以外、ステージの上にはなにもない。だが演奏は雄弁そのもの、誰かが言った「ギターは小さなオーケストラ」という言葉が尋常ではないリアリティを伴って実感できた。ジャンゴ・ラインハルトの生まれ変わりとかジョー・パスの再来といわれることもあるマーティンだが、それは単にステファン・グラッペリとの演奏経験があったりソロ・パフォーマンスを好むということから引き合いに出されただけではないか(むしろ僕はアート・テイタム、ビル・エヴァンスなどピアニストからの影響を、特にハーモニー面に感じた)。マーティンは、どこをとってもすごい個性の持ち主だ。だからオペラ歌手からビル・ワイマンまで、あらゆるアーティストとコラボレイトできるのだろう。09年1月にはボックス・セットも発売されるという。稀代のギター・マスターの、さらなる人気上昇を期待したい。(原田 和典)
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「渋さ知らズ大オーケストラ」 11月26日 渋谷/O-EAST 来年、結成20周年を迎える音楽集団(音楽旅団というべきか)、渋さ知らズが壮大なステージを敢行した。しかも今回は、70年代から第一線で活動を続けるテナー・サックス奏者、デヴィッド・マレイを増強してのステージだ。おそらくマレイは途中から、いかにもゲスト的に登場して、数曲でステージを降りるのだろうと思ったらさにあらず、南流石(元じゃがたら)がフィーチャーされた1曲目からホーン・セクションの他の面々と同じ位置に腰を下ろし、リーダー&指揮者の不破大輔(このバンドでは、ダンドリストと称される)の指示に沿い、片山広明などと共に“渋さ”独特のリフを奏で、ときにバトルを繰り広げた。むろんダンサーたちのパフォーマンス、シンガーのシャウトも絶好調。吹き飛ばされそうになる大音量のなか、約3時間にわたってノンストップの宴は続いた。(原田 和典)
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「人間60年 ジュリー祭り」 12月3日 東京ドーム
1966年にザ・タイガースの一員としてステージ・デビュー以来42年、還暦を迎えたジュリーがやってくれた! 広い東京ドームのステージを右へ左と駆け回りながら(舞台中央に設置されたせり出しの花道も往ったり来たり)6時間40分(間に25分ぐらいの休憩あり)、全80曲を見事に歌いきった。たしかに観客動員数ではSMAPやストーンズとは比較にならないだろう。アリーナは座席以外の空きスペースがやけに目立つし、1階、2階席は半分ぐらいしか使用していない。しかし、ヒット・チャートから遠去かって久しい還暦シンガーがゲストも無しに3万2千人を集め、1/4日以上の長丁場ライヴをこなしたという事実だけでも素晴らしいではないか。ミック・ジャガーもロッド・スチュワートもエーちゃんも成し遂げていない前人未到のギネス級快挙と言えるのでは。
何よりも感服させられたのが、ジュリーの「ノド」の強靭さ。一曲歌い終わる毎に「ありがとう。サンキュー、ありがとね」という謝辞を呪文のようにくり返す以外は歌いっぱなしなのだが、声枯れもなく、あの独特な艶と張りのある歌声を最後までキープしていた。東京ドームの4日前には京セラドーム大阪で同じように80曲歌いまくったというのに…。ダテや酔狂で40年以上ステージで歌い続けていたわけではないということを、ジュリーはこの耐久レースのようなライヴで見事に証明してみせたのである。
シンガーとしての半生を物語る“履歴書”とも呼べそうな80曲のラストを飾った「愛まで待てない」を歌い終えた彼の表情は、まさに戦い抜いた男の顔。実に清々しくて美しかった。心より大きな拍手を送りたくたる。「サンキュー、ありがとね。ジュリー」。(中村 俊夫)
尊敬する映像作家が番組化/DVD化の監督を手がけたこともあり、お手伝いを兼ねて、やや門外漢ではあるが、沢田研二の≪人間60年~ジュリー祭り≫を東京ドームで観た。いや、観させていただいた。30分の休息をはさみ、午後3時から9時半まで。6時間で80曲を歌うという、とんでもないコンサートだ。バックはギターの下山淳を中心になったシンプルなバンドのみ(4曲で1000人のコーラス隊が参加)。あの人とか、あの人とか、この場に出てきてもおかしくないはずと思ってしまう人たちをゲストに迎えることもなく、沢田は、時に広いステージを駆け回りながら、きっちりと80曲を歌いきった。表情や体型はさすがに時の流れを痛感させるものだったが、声の強さというか、芯の太さはまったく健在で、最後までほとんど衰えることがなかった。しかも、プロンプター類はいっさいなし。やっぱり、すごい人だ。
「そのキスが欲しい」から「愛まで待てない」まで、80曲の選曲にも沢田らしさが貫かれていた。もちろんタイガース時代のヒット曲やソロ初期の一連の名曲もちゃんと歌ってくれたが、最新アルバムの『ROCK'N ROLL MARCH』は全曲きっちりと歌うというこだわりなのだ。そのなかでは、自ら歌詞を書き、憲法九条への想いを忍ばせたものだという「我が窮状」が素晴らしかった。「いくつかの場面」を歌い終わったあと、感極まったような表情で涙を浮かべていたシーンも忘れられない。やっぱ、素敵な人だ。(大友 博)
Photo by NOKO
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「シェリル・クロウ Detours 2008」 12月11日 JCBホール ジミー・クリフの名作「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」をBGMにしてシェリル・クロウがステージに登場。第51回グラミー賞/ベスト・ポップ・ヴォーカル・アルバムにノミネートされている最新作『ディトアーズ』1曲目収録の「ゴッド・ブレス・ディス・メス」で6年ぶりの日本公演がスタート。そのレイテスト・アルバムからやお馴染みのナンバーで超満員の会場は大いに盛り上がる。カントリー・タッチな味わいを噴出しながらロックするシェリルのライヴは、アメリカをダイレクトに感じさせる。オバマ応援アルバム『イエス・ウィー・キャン:ヴォイセズ・オブ・ア・グラスルーツ・ムーヴメント』にも収められた「アウト・オブ・アワ・ヘッズ」、ローリング・ストーンズの「ギミー・シェルター」を加えての「ガソリン」、ジミーの「アイ・キャン・シー~」を加えての「キャント・クライ・エニモア」・・・、アンコールではスティーヴィー・ワンダー・カヴァー「ハイヤー・グラウンド」も楽しませてくれた。初来日以来、98年の六本木COREでのライヴも含め日本でのコンサートには毎回足を運んでいるが、この日のステージも実に満足度の高い素晴らしい出来だった。(Mike M. Koshitani)
Photo by Kentaro Kambe
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「鮎川 誠/KOOL SOLO」 12月14日 Blue Note TOKYO
鮎川誠にとって、2008年は記念すべき年となった。シーナ&ロケッツ30周年記念アルバム「JAPANIK」をリリース、全国30公演以上を達成。雑誌、CMの出演の他、映画『ジャージの二人』が公開された。そして、初の試みが、Blue Note TOKYOで行われた≪KOOL SOLO≫である。鮎川誠と、Blue Note。一体、どんな関係があるのか? 若い。ギブソン・レスポールを抱え、ステージに上がった鮎川が、5月に還暦を迎えた男であると誰が信じるだろう。浅田、川嶋をバックに従えた≪KOOL SOLO≫一夜限定のステージである。いきなり(チャック・ベリーの)「カム・オン」、(ビートルズの)「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」、それぞれストーンズのカヴァー・ヴァージョンで一気にステージは盛り上がった。最前列のファンには、正に眼前に見えるギター・プレイ。ファンにとっては懐かしいアルバム(シーナ抜きの)『KOOL SORO』からも数曲が披露され、最後に“ゲスト”としてシーナが登場。最高の盛り上がりを見せた。(伊丹 由宇)
Photo by Maorau
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「サラ・ブライトマン Symphony The World Tour」
ロンドンのミュージカル・シーンでトップ・スターの座を手にし、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」等のヒットでも知られるサラ・ブライトマンが単独では5年ぶりとなる来日公演を行う。2月に出た新作『神々のシンフォニー』に続き、先日は初のクリスマス・アルバム『冬のシンフォニー』もリリースされたばかり。よく通る美しいソプラノ・ヴォイスは勿論のこと、華麗なステージングもお馴染みのもので、今回も目と耳で楽しめるエンタテインメントが期待できる。(T)
2009年2月23日19時 東京/日本武道館
2月25日19時 福岡国際センター
2月27日19時 名古屋/日本ガイシホール
3月2日19時 大阪城ホール
3月4日19時 東京/日本武道館
*お問い合せ:ウドー音楽事務所 03(3402)5999 http://udo.jp/
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「シーナ・イーストン Billboard LIVE 公演」 1980年に「モダン・ガール」でデビューし、瞬く間にトップ・シンガーに上り詰め、1981年には映画「007/ユア・アイズ・オンリー」のメイン・テーマを担当し、グラミー賞最優秀新人賞を受賞するなど数々の大ヒットを持つ、1980年代を代表する歌姫シーナ・イーストンの来日公演が決定した。時代を超えて輝き続ける彼女の歌声に、オーディエンスは魅了されることだろう。(U)
2009年2月24日 25日 Billboard Live FUKUOKA
2月27日 28日 Billboard Live OSAKA
3月2日 3日 4日 Billboard Live TOKYO
http://www.billboard-live.com
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「マーラー:交響曲第6番《悲劇的》/デイヴィッド・ジンマン指揮、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団」(BMG JAPAN/BVCC-38501-02〈2枚組〉
このコンビによるマーラー交響曲全集の第6集である。毎回試聴するたびに他の指揮者では味わえない清々しさを感じるのが嬉しい。ジンマンが2006年2月にチューリヒ・トーンハレで第1番のライヴ・レコーディングを開始して以来、平均して半年に1回の割でマーラーのシンフォニーを作曲順に演奏し、既に3年近く経っている。これは一曲ずつ彼が長い時間をかけてスコアを完全に研究し直していることの証であろう。既に2008年9月に第7番の収録が終わり、第8番「一千人の交響曲」が2009年2月に予定されている。その後2010年までに第9番、未完の第10番(デリック・クックによる補筆完成版)、そして「大地の歌」で完結するという。この第6番の第2楽章を聴くと、そこにはジンマンが作り上げたマーラー至福の別世界がある。(廣兼正明)
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「ヴィヴァルディズム/ラ・ストラヴァガンツァ東京」(エヌ・アンド・エフ/MF-25201)
日本にもヴィヴァルディを得意とするアンサンブルはいくつかあるが、新らしいこのグループは、イタリアのピリオド楽器による合奏団と同様に、今の時代に即応した、速いテンポと優れたテクニック、そして現代楽器ながらピリオド奏法をも研究し採り入れた演奏スタイルが柱となっている。そしてリュートを正規メンバーとしていることも彼らの特色と言える。ここに収録されている曲は、その殆どの知名度が低い。しかしメンバー全員が実に達者な腕と高い音楽性を感じさせ、爽やかさに溢れた演奏とともに自分たちも心から楽しんでいることが伝わってくる。日本にもこのように一つ一つの音が輝いているアンサンブルが誕生したことは喜ばしいことであり、メンバーが長期間変わりなく、一つの個体として益々進化することを望みたい。(廣兼正明)
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「リスト:超絶技巧練習曲集」アリス=沙良・オット(ピアノ)(ユニバーサル ミュージック/UCCG-1440)
伸びやかでスケールの大きな演奏で近年注目されている新星だが、メジャー・レーベル初登場が難曲リストの「超絶技巧練習曲集」!そのチャレンジ精神こそが大器にふさわしい。自らの喜怒哀楽と重ね合わせるような、借り物でない表現。この個性的な作品をよく手の内に収め、大胆不敵、思い切りよく弾き上げている。素直でフレッシュな感性、卓抜な技巧、陽性の明確で一本気な表現。音楽する歓びがダイレクトに伝わってくる。リストの理想主義、未来を指向する多彩な世界を若者らしい率直さで捉え、色彩感豊かに思い切りよく描き出す。詩的感覚にも不足しない。全曲を一貫した流れのもとに描き出し、構成への配慮もうかがえる。なかなかこんなふうには弾けないものだ。ボーナス・トラックに「ラ・カンパネラ」が収録されている。(青澤 唯夫)
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「ヘンデル:メサイア[ヘルダーによるドイツ語版]/ヴォルフガング・カチュナー指揮、シャロン・ロストルフ=ツァミール(Sop)、マリア・リッカルダ・ヴェッセリンク(Alto)、コビー・ファン・レンスブルク(Ten)、ライムント・ノルテ(Bass)、ドレスデン室内合唱団&ラウッテン・カンパニー」(BMG JAPAN/BVCD-37406-07)
「メサイア」の近頃では珍しいドイツ語版である。指揮者のカチュナーは全体に速いテンポながら実に暖かい演奏を聴かせてくれる。彼は音大時代ギターとリュートを専攻したが、その後今回のアンサンブル、ラウッテン・カンパニーを立ち上げたと言う。17世紀のバロック・オペラと宗教曲の発掘と演奏に力を入れているカチュナーにとって、メサイアは得意なレパートリーなのだ。だが考え方によっては力強さに欠けている部分もあることは否めない。例えば有名な「ハレルヤ・コーラス」がそうである。今ひとつの迫力に欠けるのだ。しかし4人のソリストも標準以上の出来映えだし、ピリオド楽器使用のラウッテン・カンパニーも好演、そして特にドレスデン室内合唱団の息の合ったアンサンブルは格別と言えよう。(廣兼正明)
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「わが母の教え給いし歌/マグダレナ・コジェナー(Ms)、マルコム・マルティノー(Pf)、ミヒャエル・フライムート(ギター)」(ユニバーサル ミュージック/UCCG-1441)
このCDの最初の1曲を聴いた途端、コジェナーのあまりにも素朴な歌い方に驚いてしまう。曲はモラヴィア地方の民謡で、コジェナーはあたかもそのあたりの農村で普通の娘が唄っているかように、無伴奏で始める。この序唱とも言える曲は残り33曲に対する彼女のメッセージとも言えるのだ。昔からの母から子へ歌い継がれた多くの曲は、累々と脈打って我々の心に伝わって来る。非常に多くの民謡を採譜、蒐集したヤナーチェク、シュルホフなどの労作をはじめとし、民謡に影響を受けたドヴォルザーク、ノヴァークなどの作品を集めたこの1枚はコジェナーという格好の歌い手を得て、チェコ民族の心を吐露した素晴らしいものとなっている。(廣兼正明) |
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「《響 藤原道山_冨田勲》藤壺・管弦の宴、武士の一分、文五捕物絵図、たそがれ清兵衛、仏法僧に寄せる歌、街道をゆく、アジア古都物語、ガンジス川、ヒンズーの神に祈る少女。ひぐらし、紫の上挽歌、浮舟、新日本紀行、お爺さんの里 藤原道山(尺八)、冨田勲(スペースコンポジション、シンセサイザー)、野坂操壽(二十五絃箏)、稲葉明徳(篳篥)、梯郁夫(打楽器)、東映アカデミー(児童合唱)、やの雪(ヴォーカル)」(コロムビアミュージックエンタテインメント/COGQ36)
クラシック・アルバムに分類すべきかどうかわからないが、ジャンルを超えた活動を繰り広げる76歳の大家と36歳の名手のコラボレーション。クラシック音楽好きも大いに楽しめる。シンセサイザーと、さまざまな長さ、音色をもつ9種の尺八や篠笛を使い分けての自在闊達な演奏で、SACDサラウンドで聴くと四方八方から豊麗なイメージを担った音たちが取り囲み、時に飛び出してくる。その音楽はどこか懐かしく、無機的には響かない。優れた音楽家の耳によって巧みにコントロールされているので、美しい風景に出会うように快適そのものだ。譜面をながめるだけでは得られない音楽の世界が広がる。CDの新たな可能性を拓くオリジナリティにみちた作品で、自宅にマルチチャンネルを導入してよかったなと思えてくる。(青澤 唯夫)
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「サンクトペテルブルクフィルハーモニー交響楽団」11月2日 ザ・シンフォニーホール
名指揮者ムラビンスキーのポストを継いで20年。ユーリ・テミルカーノフはこの名門オーケストラを隅から隅まで知り抜いて完全に掌握し、世界有数の水準に引き揚げた。チャイコフスキーの作品を携えて来日し、大阪では2日間にわたり演奏会を開いた。
その中で、ピアニストに俊英デニス・マツーエフを起用した2日目のプログラムが、とりわけ印象的であった。鍵盤からはじき出される「ピアノ協奏曲第1番」はダイナミックで、若々しさにあふれていた。ソフト・タッチの楽音にもロシア的な哀愁が漂い、感情の揺れを思いのままに描いた。「交響曲第6番悲愴」は心底に迫る響きで、祖国の大作曲家にかける指揮者とオーケストラの熱い思いが伝わってきた。
初日の「交響曲第4番」「同第5番」も極めてハイレヴェルであったことを付記したい。(椨 泰幸)
〈写真提供:ザ・シンフォニーホール〉
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「アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団」 11月9日 ザ・シンフォニーホール
西アジアの国アルメニアから初来日し、若々しい演奏を披露した。首都エレバン出身のエドゥアルド・トプチャンの指揮で、ロシア音楽をそろえた。少し荒いところが気になるけれども、ぐいぐいと引っ張るタクトはなかなか魅力的。この国に生まれたハチャトゥリアンのバレエ組曲「ガイーヌ」から「剣の舞」を選んだ。勇壮闊達な響きに母国の生んだ巨匠への熱烈な思いがたぎり立っている。ボロディン「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」も体内のマグマを噴出させた。カナダ出身の女性ヴァイオリニスト、カトリーヌ・マヌーキアンは、チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」から発散するエネルギーを全身で受け止めて、最後まで弾ききった。同じ作曲家の「交響曲第5番」では情熱と哀愁の世界をひたすら歌い上げた。(椨 泰幸)
〈写真提供:ザ・シンフォニーホール〉
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「ロッシーニ・オペラ・フェスティバル《オテッロ》」11月16日 滋賀県立びわ湖ホール
ロッシーニ・オペラ復興の口火を切ったイタリア・ペーザロから来日した。シェイクスピアの名作「オテロ」と梗概は同じながらも、音による饗宴はまた別格の味わいで悲劇の奥底に潜む人間の情念に迫った。翳りを帯びたグレゴリー・グンデ(オテッロ)の声は、妻への猜疑心が頭をもたげてくる勇将の苦しみを表現した。それとは知らずに死へとまっしぐらに進む不幸な妻デスデモーナをイアノ・タマールは張りのあるソプラノに託した。夫妻にワナを仕掛けるイアーゴ役のフェルディナンド・ボトマーは、悪の権化らしいアクの強さがもっとほしいところ。
往年の名テノール、マリオ・デル・モナコの子息である演出家ジャンカルロの舞台は、扉に取り囲まれた室内を基調にした瀟洒なつくりで、悲惨なドラマとのコントラストを前面に押し出て、成功したと思う。指揮者グスタフ・クーンは管弦楽ボルツァーノ・トレント・ハイドン・オーケストラ、合唱プラハ室内合唱団の混成チームをよくまとめた。(椨 泰幸)
〈撮影:伊ヶ崎忍〉
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「ロッシーニ・オペラフェスティバル来日公演《マホメット2世》」11月18日、Bunkamuraオーチャードホール
ロッシーニの生地、イタリアのペーザロで毎夏開催されているロッシーニ・フェスティバルは、その水準の高さで注目を浴びている。そのフェスティバルが初来日を果たし、上演のまれなロッシーニのオペラ・セリア2曲を披露した。
これが日本初演となった《マホメット2世》は、音楽の素晴らしさと、上演それ自体、とくに歌手陣のレベルの高さで、今年有数のオペラ公演に数えられる。変化に富んだ音楽は、ロッシーニのセリアのなかでも有数の充実感。タイトルロールのロレンツォ・レガッツォは、本調子ではなかったものの完璧な技巧で大物ぶりを垣間見せたし、実質的な主役アンナを歌ったマリーナ・レベカは、声の幅こそ広くはないものの、これも完璧な技巧と驚異的なスタミナ、銀のような艶のある美声、豊かな表情で舞台を牽引した。さらに「声」の魅力で会場を圧倒したのが、エリッソ役のフランチェスコ・メーリ。柔らかさ、強さ、輝かしさ、イタリア語の美しさ、どれをとっても一級品で、「声」に酔う楽しみを味あわせてくれた。それらの「声」をコントロールしつつ、活力あふれる歴史絵巻を創り上げた指揮者、アルベルト・ゼッダにも敬意を表したい。
ミヒャエル・ハンペの演出は、この演出家らしい正統的なものだが、音楽の美感に親和して美しかった。(加藤 浩子)
〈撮影:伊ヶ崎忍〉
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「東京吹奏楽団 第55回 定期演奏会」11月28日 文京シビック大ホール
東京吹奏楽団は1963年に東京芸大教授の山本正人を中心に結成されたわが国初のブロによる吹奏楽団である。近年、母体が河合楽器からグローバルに移ったがまます発展し、創立45周年を記念したこの日演奏会は見事だった。指揮は慣れた汐澤安彦があたり、客演にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のトロンボーン主席奏者のオラフ・オットを招いて素晴らしい名演奏を聴かせた。「T-BONEコンチェルト」は楽章名をレア・ミディアム・ウェルダンと骨肉の焼き具合とトロンボーンをもじった楽しい曲だったが、その超絶技巧は聴く人をして絶賛させた。ことにアンコールでモンティの「チャルダツシュ」をトロンボーンでやってのけた時には驚嘆の拍手の嵐だつた。川崎優の「吹奏楽のための組曲より」は日本情緒豊かに歌った。ルロイ・アンダーーソンの生誕100年を記念して何曲か演奏したが、とりわけ「クラリネットキャンデイ」が揃っていてCl奏者は個人的にも優れていた。(斎藤 好司)
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「アイ・ラブ・ベートーヴェン-16人のピアニストによる、ピアノ・ソナタ全曲演奏会」12月31日 東京オペラシティコンサートホール
最近は大晦日の年越しコンサートが盛況だが、またひとつ面白い企画が加わった。16人のピアニストによる、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会だ。清水和音、横山幸雄、伊藤恵ら日本を代表するピアニストが、午前11時から翌1時まで13時間にわたり、一人2曲ずつ、計32曲の全ソナタを披露する。盲目のピアニスト、辻井伸行が、大曲「ハンマークラヴィーア」に挑戦するのも聴きものだ。一人あたり35分から1時間くらいの持ち時間、一人聴くのに1,000円という料金など、手ごろに本物が味わえる工夫がされている。同じ大晦日、東京文化会館ではベートーヴェンの交響曲と弦楽四重奏曲の全曲演奏会が開催され、「ベートーヴェン・ナイト」が出現する。ベートーヴェンのはしごをしてみるのも楽しいかもしれない。(K)
問い合わせは(株)アプローズ 03-3401-2495
メール ticket-beethoven@claassic1st.com
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「藤原歌劇団公演「ラ・ジョコンダ」1月31-2月2日 東京文化会館
イタリア・オペラの雄藤原歌劇団が、創立75周年にあたり、ポンキエッリの大作「ラ・ジョコンダ」を取り上げる。グランド・オペラとヴェリズモの要素をあわせ持つ傑作だが、タイトルロールのドラマティック・ソプラノをはじめ、歌手が揃わないと上演の難しい作品だ。今回の主役は、ポルトガル生まれのエリザベート・マトスと、日本を代表するドラマティック・ソプラノの下原千恵子によるダブルキャストで、十二分に期待できそう。堀内康雄、エレナ・カッシアンら、脇を固める歌手も充実している。ベテラン菊池彦典の指揮、気鋭の演出家として大活躍中の岩田達宗によるニュープロダクションと、藤原歌劇団の総力を結集した舞台になりそうだ。(K)
問い合わせ:日本オペラ振興会チケットセンター 03-6407-4333 http://www.jof.or.jp
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「トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団」3月7日 ザ・シンフォニーホール
コープマンはオランダに生まれ、古楽の研究を続け、1979年に同管弦楽団を結成した。バロック音楽を中心にオリジナル楽譜を分析し、ピリオド(時代)楽器による奏法には定評がある。バロック音楽の始まりである1600年からモーツァルトが死を迎える1791年までの作品をレパートリーとして、とりわけバッハに深い造詣を示している。演奏曲目はバッハ「管弦楽組曲全曲(第1番~第4番)」。お問い合わせは同ホール(06-6453-6000)へ。(T)
〈写真提供:ザ・シンフォニーホール〉
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