Tokyo Wind Symphony Orchestra 

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東京芸術劇場 Presents ブラスウィーク2014

第61回定期演奏会

Tokyo Wind Symphony Orchestra 61th Periodic concert

大井剛史氏よりメッセージが届きました

 伝統を誇る東京吹奏楽団と今回初めてご一緒させていただく機会をいただき、しかも、創立51年目という新しい一歩を踏み出す今の東京吹奏楽団の「本気」を強く感じる、内容の非常に濃いプログラム、今からとても楽しみにしています。

 バッハほど、全ての音楽家にとって大切な作曲家もいないでしょう。ところが、普段ピリオド楽器や奏法と関わりを持たない私のような指揮者にとっては、実はなかなか取り組むことの難しい作曲家であることも事実です。他方、吹奏楽という編成は、例えばオルガン作品を編曲して演奏するには非常に適していますし、オリジナルではないということを逆に武器として様々な表現を試みることもできます。自分なりのバッハへのアプローチとして、いつか吹奏楽でバッハの作品に集中して取り組むことは、長年の願いでありました。今回は敢えて様々な作曲家による編曲作品を並べることによって、響きの多彩さを楽しんでいただけるに留まらず、改めてバッハの持つ音楽の懐の深さを感じていただけるのではないかと思いますし、普段吹奏楽に馴染みのない方々にとっても、興味深い音楽体験になるのではと思っています。

 後半は一転して、当時のチェコスロヴァキアに生まれ、そののちアメリカに渡り名声を得た、吹奏楽の世界にとって重要な2人のチェコ人作曲家、カレル・フサとヴァーツラフ・ネリベルの、代表作と近作 (ネリベルの場合は遺作) を交互にとりあげます。作曲家別にまとめて演奏するか、交互に演奏するかは迷いましたが、交互に演奏することで、この2人の作風の共通点や差異をより際立って感じていただけるのではないかと思っています。

 私自身、一時期ですがチェコの首都プラハに住んでいたことがあり、チェコの音楽に強いシンパシーを感じていることから、ぜひこの2人の作品を東京吹奏楽団と演奏させていただきたいと思いました。特に「プラハのための音楽1968」は際立って素晴らしい作品で、数々の名録音を通じて広く知られているにもかかわらず、編成が大きいこともあり (トランペットが8本必要なら、フルートも8本必要なのです!) 、プロの吹奏楽団による実演が少ないと感じています。ぜひこの機会を逃さず、エッジの立った壮絶な響きから発せられる強いメッセージを感じていただきたいと願っています。

大井剛史

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