Tokyo Wind Symphony Orchestra 60th Anniversary

楽器体験コーナー 

Musical instrument experience corner

16:30~18:30 ロビーにて開催


管楽器がいっぱい。見て、吹いて、音を出してみよう。
東吹メンバーがアドバイスします。

 東京吹奏楽団のスポンサーシップを担っている、株式会社グローバルの協力を得て実現した企画です。

 東吹メンバー、グローバル管楽器技術学院の生徒さんが、中心となり、フルート、 クラリネット、サックス、オーボエ、トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニアムの8パートの楽器を展示します。
 そのうち好きな楽器を試奏でき、音の出し方、原理、操作の方法などを上記技術学院生やその先生、東吹のメンバーが親切にアドバイスするお客様参加のコーナーです。

 木管楽器のリード、マウスピースや金管楽器のマウスピースなども当方でそろえており、衛生的にも十分配慮し、演奏開始30分前まで催します。



フルート
フルートは勿論木管で作られた楽器もありますが一般的には所謂金、銀などのような貨幣金属で作られたものが広まっています。楽器の歴史はとても古く、初めは動物の骨の空洞を利用して作られたりしました。

音楽が盛んになったバロック時代からオリジナル作品も数多くあります。奏法は分かり易く言えば空き瓶を鳴らすのと同じ原理で、日本には「尺八」「篠笛」など同じ原理の楽器があります。

フルートの仲間にはフルートよりも1オクターブ高い音の出るピッコロがあり、合奏等では重要な役割を担っています。

オーボエ
ダブルリードと言い、2枚の合わさったリードにより独特な音色のする楽器です。

歴史はフルートに次いで古く、中世のショームという楽器から発達したと言われています。

オーボエにはヨーロピアンタイプとアメリカンタイプという2つのタイプがあり、更にヨーロピアンタイプはフランス流とドイツ流という2つのタイプに分かれます。ドイツ流は柔らかく他の楽器と溶け込みやすい音色、フランス流はドイツ流より直情的な響き、またアメリカ流はコントロールし易くみずみずしい音色が特徴です。

オーボエの遠い親戚筋にあたるダブルリードの楽器として、中国のチャルメラ、日本の雅楽に出てくるヒチリキ、イギリスのバグパイプなどがあります。

サキソフォン
サキソフォンは1840年ごろ、ベルギー生まれの管楽器製作家アドルフ・サックスによって発明されました。管体は金属製ですが、クラリネットと同じ1枚のリードにより音が出されるため、木管楽器として分類されます。音色自体は木管楽器にも金管楽器にも属さない特殊なものといえるでしょう。

アドルフ・サックスはそれまでの吹奏楽が木管と金管の2種類の音色に大別分離されていて溶け合っていないことに着目し、この2つを結びつける音色をもった楽器を製作しようと試み、みごとに成功しました。

クラリネット
全管楽器中もっとも広い音域を持つ楽器で、吹奏楽ではオーケストラのヴァイオリンやヴィオラに相当する役割を担い、トランペットと共に主役を務めることが多い楽器です。

クラリネットの祖先は中世に民族楽器として使われていたシャリュモーです。シャリュモーはトウモロコシの茎やケーン(リードの材料)などでつくられていました。

現代のクラリネッの管体は、おもにグラナディラという木でつくられています。
クラリネットは他の管楽器に比べて比較的歴史の浅い楽器ですが、数多くの優れた作曲家たちに愛されました。その中でも特にモーツァルトとブラームスに於いては、彼等の円熟期に音楽史上に燦然と輝き、尚且二人の巨匠の人生の集大成とも云える名曲を残しています。

陰影に富み、深く奥行きのある低音。柔らかくビロードのような肌ざわりの中音。明るくきらびやかな輝きを放つ高音。そのダイナミック・レンジの広さ、などこの楽器の魅力には底知れないものがあります。

トランペット
金管楽器で最高音部を受け持ち、華やかでストレートな音色が特徴です。B♭管とC管、そして音域が少し高いE♭管が広く使われています。

トランペットの仲間には少し柔らかい音のするコルネット。ワーグナーが考案したとされるバス・トランペット。リムスキー=コルサコフの考案によるピッコロ・トランペットなどがあります。

ホルン
狩りの「つの笛」が発達したホルンは、はじめ現在ようなヴァルブ(ロータリー)が無いナチュラル・ホルンが使われていました。

現代のホルンは、管体の長さによってF管とB♭管がありますが、この2種を合成したダブル・ホルンが一般的になりました。柔らかな音色でソロ楽器としても活躍しますが、木管楽器と金管楽器の音色的橋渡しの役目も担っています。




ユーフォニアム
とても柔らかい音色で、名前の由来はギリシャ語の「良い響き」という意味からきています。歴史的には比較的新しい楽器でオーケストラの中に指定されることはほとんどありませんが、吹奏楽の中ではとても重要な役割をしています。








トロンボーン
一般的に知られているトロンボーンには、アルト・トロンボーン、テナー・トロンボーン、バス・トロンボーンの3種類があり、近年一般化しつつあるテナーバス・トロンボーンはテナーにF管を取り付けた楽器です。ちなみにテナーバスという表現は日本だけで、世界的にはF管付テナートロンボーンと呼ばれています。

19世紀後半までアルト、テナー、バス、の3パートで演奏するのが普通でしたが、ピストンを持ったトランペットが登場し、トロンボーンの高音域をトランペットで無理なく担当することができるようになり、アルト・トロンボーンとテナー・トロンボーンは音楽的な音色の違いによって使い分けられるようになりました。吹奏楽の作品ではテナー2部にバス1部というスタイルが定着しています。